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対象を持つということ

……です。

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考える--「ダルマ・モデル」からの脱却

 考えるポーズとは?

 思い浮かべてください。「考えるポーズ」とは、どんな姿勢ですか?

 多くの方が、座って、腕を組み、ひょっとしたら目を閉じてしまいます。いわば「ダルマ・モデル」です。ロダンの彫刻「考える人」が想起されるのかもしれません。

 しかし、この考え方を捨てるところから始めましょう。人生には沈思黙考が必要な状況もあるでしょうけれど、ここは探究の話。

 たとえば、写真家志望さんが、カメラは買ったのだけれど、ずっと机の前に座ったまま、「どうしたら良い写真が撮れるだろう。思いつかないというのは、ウデが悪いのだろうか」と嘆いているとします。どう思いますか?

 そうですね、カメラをもって散歩にでも行き、被写体をさがしたらどうでしょう。写真展を見に行ってみるのもいいかもしれませんね。良い写真を撮るために書かれた入門書とか、偉大な写真家の伝記を読んでみるのも一手かも。


 行動としての思考

 これと同じように、じっと机の前に座って、「テーマが見つからない、考える力がないのだろうか」と嘆くのは、スケッチに出かけない画家、天体観測しない天文学者……などに、似ているのです。

 「対象を持つこと」が重要

 沈思黙考してもたいてい徒労

 「考えるポーズ」とは? 
 化学者なら、既知のデータを調べ、実験をおこない、試験管をのぞき込み、温度や色の変化を測定し、観察記録をノーツにとることでしょう。

 社会科学も同じ。文献を読み、データを調べ、ノートに摘記し、フィールドに出かけ、カードに整理し、解釈を試み、書いてみる……
 手や足を使い、耳を澄まし、目をみはり、手を動かすことです。駆け出せダッシュ!かもしれません。

 さぁ、もういちど思い浮かべてください。あなたにとって「考えるポーズ」とは?

 考える:ダルマ・モデルからの脱却 対象と自己 自分をゴキゲンに

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